(60)旧暦のススメ

 先般、展勝地フォーラムを開催した。2021年の展勝地開園100周年に向けた一連の行事である。展勝地に関わり続けている団体の活動報告や今後の展勝地に対する思いを発表した後、旧暦研究者の千葉望氏の講演でなかなか興味深いお話をいただいた。

 千葉氏によると、正月から始まる年中行事は元々旧暦で行われたものが多く、したがって新暦では行事の意図がなかなか伝わって来ないのだそうだ。新暦は太陽暦であるのに対し、旧暦は月が地球を一周する29・5日を基本に暦が作られ、最大1カ月以上のずれがある。

 例を挙げると、旧暦の1月は初春や新春と表現されるように新暦の2月であることが多く、春の日差しを感じる季節に入る。現在はこれからが冬本番であり、春はみじんも感じない。3月3日は桃の節句であるが、桃の花が咲くとはどうしても思えない。旧暦の3月3日は新暦の4月初旬なので桃の花もあるいは咲くかもしれない。7月7日は七夕であるが、全国ほぼ梅雨の真っ最中で天の川は洪水状態である。旧暦の7月7日は新暦の8月初旬、梅雨も明けて美しい天の川を眺める事もできたことだろう。ちなみに仙台七夕まつりは旧暦に近い8月初旬に開催している。

 千葉氏には講演の中でまだまだ多くの事例を挙げて日本古来の年中行事の意味とその楽しみ方を教えていただいた。現在の私たちの日常を考えると、年中行事を無意識のうちに行なっているものの、ほとんど楽しめていないのだそうだ。何ともったいないことか。

 現在、みちのく民俗村を旧暦の村にしようという構想がある。展勝地には私たちの想像を超える、何か得体の知れない魅力があるからなのであろう。現代に異次元空間を創るようなワクワク感の創出を大いに期待したいものだ。

 北上市長 髙橋 敏彦   

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更新日:2019年02月28日