(93)介護保険制度改正の前に

 先般、全国市長会の介護保険対策特別委員会に出席し、次期制度改正に向けた議論や、他の自治体の動きなどいくつか興味深い情報を得ることができた。ご承知の通り、介護保険は自治体ごとに運営している制度であり、40歳以上の人が加入者(被保険者)となって保険料を納め、介護が必要になった時には費用の一部を負担することで介護サービスを利用できるものである。加入者は第1号被保険者(65歳以上)と第2号被保険者(40歳~64歳)に分かれ、前者が納める介護保険料は、自治体が3年間の介護保険事業計画において定める介護サービス量や施設整備の見込みなどによって決まる。
 

 当市の場合、現在の第7期計画を基に定めた第1号被保険者の本年度の保険料は、月額2,292円から12,220円までの11段階に分かれ、基準額(第5段階の保険料)は月額6,110円である。制度の運営は、経費の半分を保険料で、もう半分を公費で賄っている。国の見通しでは、高齢者人口がピークを迎える2040年までは要介護者が増え続ける見込みであり、当然ながら納めなければならない保険料も、国や自治体が負担する公費も増え続けることとなる。
 

 先般の特別委員会では、この問題にいち早く取り組んできた自治体の例が紹介された。熊本県長洲町(人口:16,038人、保険料基準額:月額5,800円)では介護予防拠点活動の充実を通して要介護認定率を16%台から13%台に下げ(当市は18,48%)、介護サービス費の上昇を抑えている。長洲町の介護予防拠点の活動日程を見ると、体操、グラウンドゴルフ、カラオケ、踊り教室、茶道、着付け教室、タブレット端末を使った脳トレ、映画会と、毎日活動に切れ目が無い。しかも、研修を受けた住民「元気あっぷリーダー」による住民主体の活動を実現させているのだ。
 

 2021年度からの第8期介護保険事業計画の策定が始まろうとしている。介護保険料、介護サービスや施設の必要量、そして介護予防の取り組み方の全てが連動していることを理解した上で、しっかり議論することが今、求められているのである。

 北上市長 髙橋敏彦

(令和元年12月27日発行広報きたかみ「珈琲ブレイク」より)

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更新日:2019年12月27日