(94)「不機嫌」vs「上機嫌」

 ある会が発行する冊子の年頭あいさつに「上機嫌」という言葉の入ったタイトルがあった。その中に明治大学教授の齋藤孝氏の「不機嫌は罪である」(角川新書)が紹介されていた。なかなか面白そうだと思い、さっそく買い求めて読んでみると、なるほどと思わせる部分が多くあったので紹介したい。氏は不機嫌について次のように書いている。
 『…現代を生きる人の多くがかかえているのは、行き場のない「慢性的な不機嫌」です。情報伝達の差し迫った必要性があるわけでもなく、不快であることを伝えても事態は何も変わらないのに、無意味な不機嫌を世の中にまき散らしている人があまりにも多い。…魔女狩りにしても踏み絵にしても、やっている本人たちに「正義感で事をなしている」と思い込んでいる人が多いということです。…「自分には正義がある」と思うこと自体が危険なのです。…』
 SNSなどのネット社会の危険性を危惧した内容である。今、暴動など、ネットが原因で世界中に起きている惨事に照らし合わせれば、まさにその通りだと思わざるを得ない。不機嫌は伝染する危険性があり、それはSNSの世界だけでは無いように思うのは私だけでは無いだろう。地域社会の中でも不機嫌を撒き散らしている人が少なからず見受けられる。当市に限ったことではないが、若い職員を相手に不機嫌を振りかざし、半日も拘束するクレーマーも見かける。齋藤教授に言わせれば、その偏った正義感こそが問題のようであるが…。
 一方で教授は上機嫌も伝染するし、訓練すれば身につく技術である、とも言っている。まずは間違った正義感を持たないことが重要であり、いだいた正義感が本当に正しいのかどうか、冷静に考えてから行動するようにしなさい、ということか。しからば私も、今年一年が皆さんにとって良き一年であるように、上機嫌の技術を習得し、実践してみようと思っているところである。

 北上市長 髙橋敏彦

(令和2年1月24日発行広報きたかみ「珈琲ブレイク」より)

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更新日:2020年01月27日