(112)今年だけの芸能まつり

 キタカミトリプルアニバーサリー2021の一つ、第60回北上・みちのく芸能まつりが8月7日(土曜日)・8日(日曜日・祝日)に開催される。コロナ禍のため、主会場を大通りから開園100周年を迎えた展勝地に移して企画、準備中である。これは史上初めてであり、まさに今年だけの特別な芸能まつりになるのかもしれない。

 同まつりは昭和37年8月16日、現在の専修大学北上高等学校の校庭で始まった。当市周辺に残る多くの民俗芸能を、後世に保存伝承することがまつりの大きな狙いだったことは言うまでもない。平成11年に刊行された「炎の伝承“北上・みちのく芸能まつりの軌跡”」には、市ゆかりの民俗芸能研究者・沢田定三(さだぞう)氏や森口多里(たり)氏などの助言も大きな要因だったと記されている。さらに、自然資源を活用するだけの観光から脱却しようとした当時の岩手県の観光政策と一致し、共同開催となったようである。この時の出演は19団体で、現在の百数十団体に比べて極小規模だった感は否めない。その後、多くの市民、関係者の努力や支援で東北6大まつりといわれるまでに成長し、毎年盛大に開催されている。

 ご承知の通り、展勝地の奥には国見山が鎮座しており、世界遺産の平泉・中尊寺より150年ほど前に栄えた東北有数の山岳寺院(謎の寺院「国見山廃寺」)跡がある。当時の寺院は仏教の伝道のみならず、医療分野や農業技術、都の文化などを伝える機能もあり、北東北の文化の中心だったと考えられている。当市周辺に多くの民俗芸能が残っているのも国見山廃寺があったからと推測できる。その意味では、今回が展勝地を主会場として、芸能発表に特化して開催される意義は誠に大きいのではないだろうか。新型コロナ対策で多くの皆さんが同時に観覧することは難しいかもしれないが、東北有数の景勝地で繰り広げられる民俗芸能の数々をぜひご覧になり、記憶に残していただきたいものである。

 北上市長 髙橋敏彦

(令和3年7月21日発行広報きたかみ「珈琲ブレイク」より)

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更新日:2021年07月26日