(115)ベスト・プラクティス

 ベスト・プラクティスは、全国市長会などでよく耳にする言葉で、いくつかある手段の中で最も効率的で効果的な選択肢を意味している。今回は前回に続いて固定資産税の家屋評価ルールの不適合是正について、ベスト・プラクティスの観点からも考えてみた。北上市ルールを平成24年に変更し、令和3年にその適用範囲を広げたことまでは前回お示ししている。今般さらにそれを平成24年にさかのぼり適用し、令和2年までの固定資産税既納分を誤賦課として差額を徴収または返還する決定をした。

 私は現在、全国市長会都市税制調査委員会に所属しており、基礎自治体の基幹税である固定資産税のあり方を議論する立場をいただいている。当市における固定資産税の議論もあって、評価方法に特に注目しているわけであるが、家屋評価の複雑さと建築技術の進化との乖離が甚だしく、3年ごとの評価替えに合わせて不適合の是正を総務省側に提言し、ルール変更に結びつけている。ただし、変更前にさかのぼって適用することは混乱を招くので、変更後の建築からの適用となるのが一般的である。さかのぼり適用の大きな負荷が不断の改善意欲を削ぐ恐れがあり、ベスト・プラクティスとは言えないからである。

 一方当市の場合、技術的問題から平成24年の是正に課題があったことは否定できず、24年までさかのぼり適用することはやむを得ないものと判断したものである。ただし、新ルール適用前の23年以前の既納分については、誤賦課として取り扱うことの妥当性や法適合性の確証が得られないこともあって、意見が分かれる。市としては、13年から23年までの11年間については市の類似の要綱を拠り所とすれば、北上市ルールと総務省ルールの差額を政策として給付できるのではないか、との判断の下、市議会にこの方針を提案しているところである。これが果たしてベスト・プラクティスと言えるかどうか、一緒に考えていただければ幸いである。

 北上市長 髙橋敏彦

(令和3年10月22日発行広報きたかみ「珈琲ブレイク」より)

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更新日:2021年10月22日