宮澤 賢治

宮沢 賢治(1896~1933)花巻生まれ

 

文学碑写真

(平成8年 北上市教育委員会建立)

和賀川の 
  あさぎの波と 
 天末の
  しろびかり 
 緑青の
  東の丘を
 われは見たり

「冬のスケッチ」は賢治没後に見つかった原稿で、生前は発表されていません。50枚ほどの原稿用紙にそれぞれ数行の短唱が書かれ、これはその一唱です。創作年は未詳ですが、二十代の若い頃と考えられます。

「あさぎ」(浅葱)は、明るい青緑色のこと。「天末」(天末線)は、地平線を地の果てではなく、空の果てとして捉え表したことばです。「緑青」は銅の表面にできる有毒の錆のことですが、ここでは東の丘の色彩をその色で表しています。短い一唱の中に、光に満ちた水と空と大地が表現されています。

 仙人製鉄所の創立に伴い、和賀軽便鉄道が開通したのが1907(明治40)年(開業後しばらくは人力で運行され、のち馬車鉄道)、1921(大正10)年には国鉄横黒線(現在の北上線)の黒沢尻・和賀仙人間が開通しています。賢治はこれを利用したり、また自分の足でこの地をたびたび歩いており、いくつかの詩や童話を残しています。

 この碑は賢治生誕100年を記念して建てられました。

(和賀川グリーンパーク)

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更新日:2019年02月28日