【終了】企画展「郷土の画人・菅原黒川」
江戸時代後期に活躍した画人・菅原黒川
注)企画展は終了しましたが、黒川についてもっと多くの人に知ってほしいため、また、博物館の活動記録を残すため、このページをそのまま残します。
黒川70歳を記念して描かれた自画像
菅原黒川(すがわら・こくせん、1787-1862)は、江戸時代後期に活躍した絵師です。本名は金七(きんしち)といい、幼いころから絵が好きで30代のころから本格的に絵を習い始めました。
師は「花巻の三画人」の一人、八重樫豊澤(やえがし・ほうたく、1763-1842)で、黒川も師と同じく花鳥画や道釈人物画(注・中国の伝説的な仙人や高僧、道士などを描いた絵のこと)を得意としました。
晩年は弟子でもあった孫の湖麟(こりん)と共に奥州市にある正法寺に滞在しながら庫裡の襖絵などを描いたそうです。
75歳で亡くなる直前まで絵筆を握っていたようで、今回の企画展では絶筆となった[ヱビス図]も展示します。
北上市立博物館所蔵「花鳥人物図屏風」より左隻第4扇[牡丹図]
実は現存する黒川の絵はあまり多くありません。今回の企画展では当館所蔵の屏風、花巻市博物館所蔵の屏風、黒岩の正洞寺所蔵の屏風と個人所蔵の掛け軸を展示します。会場の都合により、当館蔵品と花巻市博物館所蔵の六曲一双屏風は11月24日をめどに右隻と左隻を入れ替えるかたちで展示します。
それでも黒川の作品を一気に見られることには変わりありません。北上ゆかりの画人、菅原黒川について、多くの人に知っていただきたいと思います。さらに、この企画展をきっかけに、地域で眠っていた黒川の絵図が見つかることを期待しています。黒川について情報があれば、当館学芸員までお知らせください。
企画展概要
会期 令和4年10月15日から令和5年1月9日まで
会場 北上市立博物館本館展示室内
会期中の休館日 12月5日、12日、19日、26日
年末年始(12月28日から1月4日まで)
11月24日・屏風の入れ替えを行いました
北上市立博物館の「花鳥人物図屏風」、花巻市博物館の「仙人花鳥図屏風」の2つの六曲一双屏風について、今まで右側(右隻)を展示していましたが展示替えを行いました。
現在はそれぞれの左側(左隻)を展示しています。
鷹や鶯、鶏、キンケイといった鳥類や中国の詩人・李白などが描かれています。
ぜひご覧ください。
作品解説パンフレット頒布中
展示しているすべての作品に加え、未公開の画像も含めた黒川の作品集を1部100円で頒布中です。
お求めの際は受付係員にお声がけください。
更新日:2023年02月13日