(16)置かれた場所で咲きなさい
置かれた場所で咲きなさい
春は、新しいスタート(就職、異動、入学など)の季節です。
年度末・年度始めに、私は市役所・広域行政組合の新年度訓示や市内学校の入学式など、さまざまな所であいさつの機会があります。その時に、愛読書である渡辺和子著「置かれた場所で咲きなさい」(幻冬舎)の話をすることがあります。先月18日に開催された「北上地区新就職者を祝う会」でもお話しました。このイベントは、今春、北上地区の企業に就職する新人の合同入社セレモニーとして開催しているもので、併せて、勤続3年以上で勤労意欲旺盛な若手社員を表彰する「優良勤労青少年表彰」も行われました。
私のあいさつでは、まず北上地区に就職いただき感謝する旨を述べた上で、第一希望で入社した人も少し不本意に思っている人でも、「置かれた所で自ら咲く努力をしていただきたい。どうしても咲けないときは根を下へ下へと伸ばしましょう。次に咲く花がより大きく美しいものとなるように。」と、本のフレーズも引用して、職場が自分に合わないとすぐあきらめないで、まずは今の場所で一回頑張ってみること、それが自分の人間的成長にもつながり、人生の貴重な一場面として将来も心に残っていくから、という話をしました。
私自身も、以前、なかなか希望する所に配属されず、がっかりして春を迎えた時、この本に出合い、慰められ、励まされ、また頑張ろうという気を奮い立たせてくれました。
「石の上にも3年」ということわざがほぼ死語になった変化の激しい時代であり、新卒者の3年以内離職率が全国平均で4割近くになっていますが、今の職場の良い所を知らないままで早期に去るより、まずは、一回、「置かれた場所で咲く」ことを頭の片隅で意識してほしいと思います。将来、歳をとって過去を振り返った時、あの時、踏みとどまって良かったと思うかもしれません。
北上市長 八重樫 浩文
(広報きたかみ令和7年4月号「お元気ですか 市長です。」より)
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更新日:2025年04月17日