平成29年度発掘調査速報 Vol.1 梨子山遺跡-縄文時代晩期と平安時代の村-
北上市立埋蔵文化財センターでは、平成29年6月6日から30日まで 梨子山遺跡(上野町一丁目)にて、発掘調査を行いました。 上野町では今まで本格的な発掘調査が行われたことは無く、 今回の梨子山遺跡の調査が初めてです。
今回の調査では、平安時代(9世紀後半)の竪穴住居跡2棟、 縄文時代晩期(2,500年前)の炉跡が見つかりました。 梨子山遺跡では、過去に試掘調査により平安時代の竪穴住居が4棟見つかっており、 今回の調査とあわせれば、周辺に多数の竪穴住居が存在する可能性があります。
また、縄文時代晩期の炉跡は、もともとは竪穴住居の床に作られたもので、 当時このあたりに村があったことが初めて分かりました。 市内には九年橋遺跡(九年橋)、牡丹畑遺跡(里分)、大橋遺跡(横川目)など 縄文時代晩期の大きな村が複数あったこと、それ以外に小規模な村が 各地にあったことが分かっており、ここもそうした村のひとつだったと考えられます。
調査区全景写真(人のいる所が平安時代の竪穴住居跡)
縄文時代晩期の炉跡(石を円形に並べているのが炉跡)
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更新日:2019年02月28日