平成28年度発掘調査速報 Vol.1 滝ノ沢遺跡
北上市立埋蔵文化財センターでは、平成28年5月9日から7月4日まで 滝ノ沢遺跡(大堤北二丁目)にて、発掘調査を行いました。
滝ノ沢遺跡は縄文時代前期末~中期初頭(5,500年前)と平安時代(1,100年前)の集落です。今までの調査で、大量の土器や石器が見つかっており、縄文時代前期末~中期初頭の集落としては 県内でも有数の規模だったと考えられています。
今回の調査では、縄文時代前期初め頃(6,700年前)の鹿や猪などを捕まえる落し穴13基と、 縄文時代中期(4,900年前)の竪穴住居跡2棟や食糧貯蔵穴、平安時代(1,100年前)の竪穴住居跡5棟などが見つかりました。
滝ノ沢遺跡は集落の最盛期である縄文時代前期末~中期初頭以降も、集落として存続していたこと、 またそれ以前は狩猟の場であったことが明らかになってきました。
奈良~平安時代の相去地区では、9世紀の中頃になってから竪穴住居跡が急増しており、 それらは外部から移り住んできた人々の住居と考えられます。 今回見つかった竪穴住居跡も、そうした人々の住居かもしれません。
遺跡航空写真(北から)
縄文時代(4,900年前)の竪穴住居跡(西から)
竪穴住居跡から見つかった縄文土器(4,900年前)
並んで見つかった縄文時代の狩猟用落し穴(6,700年前)
見つかった縄文時代の狩猟用落し穴の使用状況想像図
平安時代(1,100年前)の竪穴住居跡
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更新日:2019年02月28日