令和3年度発掘調査速報Vol.2立花南遺跡-土器生産の中心地-
立花南遺跡(たちばなみなみいせき)
所在地:北上市立花10地割
期間:令和3年9月1日~10月19日
調査原因:個人住宅建設
今回の調査では、奈良時代~平安時代(約1,200年前)の竪穴住居跡2棟、土器を焼いた窯=土師器焼成(はじきしょうせい)遺構6基が見つかりました。北上市内には土器の生産遺跡が数多くあり、中でも立花南遺跡からはたくさんの土師器焼成遺構が見つかることから、地域の中でも有数の土器生産集落であったとみられます。
立花南遺跡においても今回の調査区は土師器焼成遺構が集中していることから、集落内における土器生産の中心地だったのではないかと考えられます。

青線で囲んでいる遺構が竪穴住居跡、黄線で囲んでいる遺構が土師器焼成遺構です。
土師器焼成遺構。奥壁から底面中央にかけて強く焼けるのが特徴です。

土師器焼成遺構(窯)の構造図。地面に掘った穴の中に薪、土器、藁を順に積み上げて表面に泥や灰を塗って窯を作り、土器を焼きます。この時、熱を受ける土器周辺の壁が強く焼けます。
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更新日:2024年03月14日