令和3年度発掘調査速報Vol.4下仙人館跡-多聞院伊澤家との関わり-
下仙人館跡(しもせんにんたてあと)
所在地:北上市和賀町岩沢9地割
期間:令和3年7月13日~8月24日
調査原因:消防道路建設
下仙人館跡は北側を和賀川、東側を沢で区画される、自然地形を利用した城館です。15世紀後半には既に利用されていたとみられ、館の西側には国指定重要文化財の多聞院伊澤家(たもんいんいさわけ)住宅と久那斗(くなと)神社が立地します。今回の調査では、腰郭状平場(くるわじょうひらば/以下、平場)に調査区を設定したほか、詳細測量図を作成しました。平場には1970年代の数年間に人が居住していたとのことで、当時のものとみられる遺物も見つかりました。当初は平場から中世の建物跡の検出を予想していましたが、平場全体が現代に削平を受けていたことが分かりました。平場の造成は中世に遡る可能性もありますが、詳細な時期は分かりませんでした。令和4年度も引き続き調査を行います。
上空から見た下仙人館跡(北西から) 北側には和賀川が流れています。

腰郭状平場全景 (北西から)
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更新日:2024年03月14日